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母ちゃんが教える『何とかなるよ』 nantokanaruyo.com

幸せな生き方、教えたるよ。あなたが辛い時、寂しい時、迷った時、一人で乗り越えていけるように。頑張れるように。相手を思いやれる優しい人になってくれるように。間違わんと生きていってくれるように。あなたの心に、きっと届くように。

母ちゃんが教える25『責めない求めない。でも甘やかさない。』

 

 

母ちゃんです。

 

 

母ちゃんには、自分以外の人に対して、徹底

していることがある。

 

これはみんなが気持ちよくいられるために、

大切なことやと思う。

 

その話しよか。

母ちゃんと父ちゃんと娘の話するわな。

 

 

 

母ちゃんは、自分が家族をもったときに、思

い描いていた家庭像というものがあった。

 

母ちゃん自身は、元々、人に期待などしてい

ないので、そこはどうでもいい。

正しく言うと、我が子が育って行く環境に大

きく影響する、思い描く家庭像というものが

あった。

 

母ちゃんは、ちょっとみっともない家庭に育

ったので、我が子には同じ思いをさせたくな

かったんや。

それについては、

 

『母ちゃんの夢 ①  人の許し方 』19

『母ちゃんの夢 end  人の愛し方 』20

 

を読んでほしい。

 

 

 

母ちゃんが結婚相手を選ぶ上で、どうしても

譲れやん条件があった。

その条件とは、ちゃんとした親のもとで、ち

ゃんと育ってきた人であるということ。

 

性格はどうでもいい。

それは母ちゃんが何とでもできる。

 

でも、普通の家庭の姿をちゃんと知っている

人と結婚したかった。

 

 

それは、価値観というものやから、他の家庭

と比べながら大人になっていく女性とは違っ

て、自分の育った家庭をモデルケースにして

親になる男性には、とても大事やと、母ちゃ

んは思っとったんや。

 

 

例えば、うちの父ちゃんから聞いて安心した

のでいえば、一年を通じた各行事を、ちゃん

としてもらって育ったことやった。

 

こどもの日は菖蒲湯といって、菖蒲の葉っぱ

を湯船に浮かべたお風呂に入って、七夕には

短冊を書く。誕生日にはケーキとプレゼント

があって、クリスマスにはチキンとケーキを

食べる。そしてサンタさんがくる。

お正月は、新しい下着と新しいお洋服を用意

してもらって、新年をお迎えしていたらし

い。

お彼岸やお墓参りなどの先祖供養もきちんと

行い、いつもお母さんの手料理と、ことある

ごとに写真を撮ってもらう、そういう家庭で

育ってくれていたことが、母ちゃんにはとて

も嬉しかった。

 

 

あまりにもきちんと愛されすぎていて、後に

困ることもいっぱいあったけど。

 

 

 

とにかく、家庭での行事を何一つ知らんと育

った母ちゃんにはそういう知識が全くなかっ

たので、結婚相手に望む条件に、それはと

ても大切やった。

 

いつか会う我が子が育つ家庭を、見据えてい

た。

 

 

 

母ちゃんは、母ちゃんになる前からすでに、

母ちゃんやった。

 

 

 

 

父ちゃんは、上にお姉ちゃんがおって、その

次に生まれた子や。

下の男の子をもつお母さんは、分かるやろ。

 

 

甘ったれで、わがまま。

自分の好きなことしかやりたがらん。

人に甘えるのが上手や。

 

そして、穏やかそうに見えるが実は、冷たさ

と、あとは優しさも兼ね備えている。

 

 

 

娘が幼稚園に通っていた時、そこの幼稚園で

は年に一回、お父さんが子供と遊ぶ日とかい

う迷惑な行事があった。

それは土曜日に行われるので、土曜日が休み

じゃないうちの父ちゃんは、いつも出れやん

かった。

 

本当は出れたんかもしれやんけど。

 

 

 

そこの幼稚園のお父さん達の出席率はすご

く、お父さんが出れやん家は、お母さんが出

たりしてもええんやけど、お母さんが出とる

のは母ちゃんを入れて、いつも4人ぐらいし

かおらんだ。

 

別に休むこともできるけど、なぜ母ちゃんが

いつも出ていたかというと、そこの幼稚園で

は、その日のために子供達がお父さんに、手

作りのプレゼントを作っとる。

出やんお母さんらもおったけど、それは出る

べきやと母ちゃんは思っとった。

 

あと、「余計なことしたら傷つく子が出るや

ろ、先生らアホか。」と、ちょっと腹も立て

ていた。

 

 

そのことについて母ちゃんが父ちゃんに望む

ベストとしては、娘に対して、

 

「行きたかったけど残念やわ。お仕事がある

んや。ごめんな。」

 

というのがいい。

でも父ちゃんは悪びれる様子もなく、

 

「仕事やでしょーないわ。」

 

と言い放っては、娘を悲しませて、母ちゃん

を怒り狂わせた。

 

 

そういえば娘が小さい頃、父ちゃんは、娘を

公園に連れていくのをいつも面倒がった。

理由は、目的がないからつまらんで行きたく

ないというものやった。

 

娘の卒園式にも出やんかった。

卒園式に出てない父親は、父ちゃん一人やっ

た。

娘は、

「何で父ちゃんは来てくれやんの?父ちゃん

にも来てほしかった。」

と、とても悲しがった。

父ちゃんは、

「しょーがないやん。仕事なんやで。」

と言っては、また母ちゃんを怒り狂わせた。

 

言えば休めるはずやった。

運動会だけはなぜか休みをとって見に来てい

たから。

 

 

母ちゃんは、ああこれはもう離婚したほうが

ええわと、心からそう思ったのを覚えてい

る。

離婚を思いとどまったのは、娘がもっと悲し

むと思った、ただそれだけやった。

 

 

 

父ちゃんは、ちゃんとした家庭で育ってはい

たが、とてもあかんとこがあった。 

それは、人の気持ちになれやんということや

った。

 

人の気持ちより自分を優先する人やった。

 

本当は、知っとったけど。

 

 

 

 

父ちゃんのお母さんは、娘をかわいがってく

れるフリはするが、本当に可愛がってくれた

ことはない。

最近は、フリもしない。

 

父ちゃんは、娘がどんな思いでいるのかは、

知らない。

 

大切な息子さんを奪ってしまったんやから、

しょうがないんかもしれん。

 

娘は母ちゃんと似て、嘘をついてくる人間を

見抜くので、娘もまた、好いてない。

 

 

娘は小さい頃、おばあちゃんと歩いている

同じぐらいの子供を見ては、いつまでも寂し

そうにその姿を見つめとった。

 

 

 

母ちゃんはいつも娘に、

 

「父ちゃんはお仕事やで寂しいな。でも父ち

ゃん行きたがっとったんよ。」

 

「母親ってもんは、娘の子供のほうがお嫁さ

んに遠慮せんと付き合えるから、おばあちゃ

んがあんたとおらんのは、普通なんよ。

おばあちゃんはすごくお姑さんに苦労したで

な、やっと今は好きなことできるでな。そう

じゃないと、おばあちゃんかわいそうやで

な。

母ちゃんにお母さんがおらんせいで、寂しい

思いさせてごめんな。」

 

と、優しい嘘をつき続けた。

 

娘には、自分と同じ寂しい思いを、させたく

なかった。

 

 

 

母ちゃんが何でそれを求めやんかったか。

分かるやろか。

 

それは、嘘で取り繕って娘に関わられたほう

が、娘を傷つけると思ったから。

心ないのにそんなんしたら、それはやっぱり

あかんやろ。

 

 

 

 

 

大丈夫や。

母ちゃんが、そこで終わるわけがない。

 

続きがある。

 

 

 

 

母ちゃんはあるとき、ふと思った。

 

 

父ちゃんは悪い人じゃない。

甘ったれで、弱い。

そして父ちゃんは、わがままなんや。

でもわがままやといっても、自分やって家事

したくないときもあるし、嫌なことは、やり

たくないというのも普通にある。

 

そうか。

母ちゃんが父ちゃんを、悪者にしとるからあ

かんのや。

父ちゃんは、子供と向き合うのは下手やけ

ど、他で頑張ってもらえばいいんや。

 

 

 

母ちゃんは、それに気づいたその日から、そ

れを父ちゃんが出来なくても、やらんくて

も、責めやんくなった。

求めやんくなった。

 

 

母ちゃんは元々、人に期待などしない。

きれいな人間などほとんどおらんから。

そして、出来へんものは、しょうがないと思

っとる。

 

 

母ちゃんは、家族で出かけることを、一切や

めた。

ありがたいことに友達らがいたから、娘の休

みの日は、いつもどこかに遊びに連れ出し

た。

 

 

父ちゃんを責めることは、しなかった。

 

 

人は責められると意固地になる。

女の感情論をぶつけられることほど、ウザイ

もんはない。

大体、仕事はものすごく大変でストレスも多

い。

家でぐらいゆっくりしたい。

 

 

 

母ちゃんはその代わり、家に子供といるとき

の関わり方については、母ちゃんのやり方を

強制した。

優しい嘘を徹底して教えては、教えたそばか

ら娘に伝えさせた。

 

 

友達のありがたい存在が、娘から寂しさを消

し、父ちゃんに教えた優しい嘘が、娘の心を

穏やかにした。

 

 

 

娘が育ってもなお、今だに母ちゃんは家族で

出かけることは、ほとんどしない。

一緒に出かけたいとは微塵も思わない。

 

 

理由は、あのときに抱いた父ちゃんへの激し

い怒りと嫌悪感を、思い出してしまうから。

 

 

 

それと、自分がしたことの責任はとってもら

う。人生そんなに甘くない。

 

 

 

娘はどんどん大きくなってきて、今は、父ち

ゃんととても仲がいい。

娘は、父ちゃんにとても生意気で、面白い。

 

父ちゃんは構ってほしいのか、娘にちょっか

いを出しては、適当にあしらわれている。

 

母ちゃんはそれを、微笑ましく思っている。 

 

 

 

 

 

そして実は、母ちゃんは父ちゃんを許してな

い。

 

娘が離婚していいと言うのなら、本当は今で

も離婚してもいいと思っている。

 

 

母ちゃんは、自分にやられることでは、それ

が誰のどんなことでも許せる自信があるが、

娘はあかん。

 

一生許さん。

 

 

 

 

 

責めない求めない。

 

 

 

 

 

でも、甘やかさない。

 

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